第8回実習(2021/05/22、13:30~)の内容についてまとめます。
本記事や他の農業研修に関する一連の記事では、実習のだいたいの内容や聞き逃した説明などを確認することができるかと思います。また、それに関連した情報や考え方などについても書きたいと考えております。
目次
追肥(ナス、ピーマン、トウガラシ)
今回は通路側に穴空けして追肥します。
追肥用に開けた穴は今回の2カ所を含め、1株当り合計4カ所になります(時計の9時、12時、3時、6時の位置)。
追肥:果菜配合(5-6-7) 90g/畝
追肥位置:葉の先端が目安です(根は葉の先端くらいまで来ている)
本支柱立て(インゲン)
イボ竹を使い本支柱を立てます(木の杭なし)。
キュウリやトマト用の支柱は、畝の両端に木の杭を打ち込んでから立てました(杭は上の画像の右端に見えてます)。今回、インゲンではイボ竹とクロス金具(イボ竹を十字に交差(クロス)させて固定するための金具)のみで支柱を立てます。杭に当たる部分はカタカナの「ハ(は)」の字に組んだイボ竹で構築します。
・使用する部材
・イボ竹(2100mm):4本 (両端の「ハ」の字用)
・イボ竹(1800mm):4+1本 (インゲン誘引用:4株、梁:1本)
・イボ竹固定用金具(クロス型):8個
・手順
①畝の片側にカタカナの「ハ(は)」の字(三角形?)にイボ竹(2100)を刺す
※「ハ」の字の角度は約70°(脚立の足の角度くらい)
※刺す位置は80[cm]くらい
②梁に当たるイボ竹(1800)の長さを元に(畝に置いて)、
もう一方にも「ハ」の字にイボ竹を立てる
③イボ竹(1800)を梁として①②に固定する
④インゲンの株元3~4[cm]の位置にイボ竹(1800)を刺す
クロス金具の代わりに麻ひも等で結ぶ方法もありますが、1人作業の場合は、金具を使った方が簡単かと思います。取付時、金具同士が干渉(金具を左右に広げる時に干渉します)するためイボ竹の間を少し広めにした方が良いです。
なお、晴れの日が続いて土が乾ききっている場合、通路等の耕していない土は、カチカチに固まっているかと思います。土が硬いと当然ですが、イボ竹は刺さりにくくなります。無理に刺そうとすると、イボ竹が曲がるか、折れる場合があります。作業前に水を撒いておいき、土がある程度軟らかくなってからイボ竹を刺すのが良いかと思います。もしも、予め本支柱を立てることが分かっている場合、ほ場に行ったら直ぐに水を打っておくのが良いかもしれません。
定植(ラッカセイ)
このラッカセイは5/1に播種したものになります。植え穴を掘り、水を入れてから定植です。ヒョウタンゾウムシ類用薬剤を使用(配布資料で確認)。
ナス
時々、一カ所から花芽が複数本(ここでは2本)出ている場合があります。この場合、1本を残し、他を切り落とします。上の画像の赤で示した部分、花柄(かへい)と呼ばれる部分ですが、ここが細い方を切れば良いかと思います。
トウガラシ、ピーマン 追肥&第1果あり⇒早めに収穫
ピーマンの第1果ができていました。第1果は早めに収穫します。実ができると、そちらに栄養が行ってしまい、株の成長が遅れるため早めに採ります。ある程度株が育つまでは、早めに採った方が良いかと思います。
インゲンは本支柱に誘引
今日立てた支柱に麻ひもで誘引します。インゲン2本の本葉下に麻ひもを通し、8の字を作ってから支柱に固定します。基本は他の野菜と一緒ですが2本まとめてという部分が異なります。
キュウリ。やや落ち着いてきたようだ
防除のお陰でしょうか、不調の進行が止まった感じがします。画像からは見えませんが、この葉の裏側にキュウリがあります。これもピーマン同様早めに採りたいと思います。
防除
病害虫防除①
対象野菜名:ミディトマト、ミニトマト、ナス、キュウリ
対象病害虫:
アブラムシ類、ウリハムシ
うどんこ病、灰色かび病
病害虫防除②
対象野菜名:ピーマン
対象病害虫:
アブラムシ類、アザミウマ類
うどんこ病
病害虫防除③
対象野菜名:トウガラシ
対象病害虫:
アブラムシ類
うどんこ病
病害虫防除④
対象野菜名:ラッカセイ
対象病害虫:
ヒョウタンゾウムシ類
トマト、芽かき
根元付近、本葉に見えますが脇芽です。分かりにくいですが3本あります。これは芽かき対象です。これを外さないと、株の上に養分が行きにくくなります。また、茎が横に伸びて風通しも悪くなります。風通しが悪くなると、病害虫の影響を受ける可能性が高まるそうです。そうなると防除も行うことになるため、あまり嬉しくありません。
脇芽は早めに取り除きます。トマトの脇芽は挿し木にすると高確率で成功します。ちなみにナスも挿し木で増やせます。トマトにしてもナスにしても挿し木の注意点としては、根が確実に自根になることです。自根、つまり、本来の根であるため、野菜自体は美味しくなるそうです。但し、トマトもナスも連作障害が出やすい野菜のため注意が必要です(トマト&ナス輪作年限:3~4年)。なお、研修では連作障害が出にくい接ぎ木苗を使っています。